生活習慣病

生活習慣病が気になる方へ

生活習慣病とは、高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症のような、遺伝的背景を持ちながらも生活習慣がその発症に大きな影響を与える慢性疾患のことをいいます。
生活習慣病は無症状なことが多く、放置されがちですが、病気が進むにつれて様々な合併症を引き起こします。特に心臓病(心筋梗塞、狭心症、心不全など)、脳卒中、大動脈や足の動脈の病気(大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症など)、腎臓病など、寿命を短くしたり、生活の質を大きく損なったりする可能性のある重篤な病気のリスクが高まります。治療については、生活習慣を変える事から始めることが重要です。食事の取り方や内容、運動の種類や量、嗜好品(たばこやお酒)、睡眠時間、ストレス管理に至るまで、幅広く考える必要があります。また最近は、よく効く薬も多くなっていますので、処方された場合にはきちんと内服することも大切です。

主な生活習慣病

高血圧

血圧が高い状態が続く事で血管の壁や心臓の筋肉に圧力が掛り、その結果、動脈硬化や心肥大のようなリスクの高い状態を招きます。

高血圧の原因は特定されていませんが、遺伝的要因に加えて食生活(塩分の高い食事)や嗜好品(喫煙・飲酒)の過多、さらには運動不足や精神的ストレスなどの環境的要因が重なって引き起こされると考えられています。

高血圧治療で最も大切なのは、塩分制限です。日本人の食塩摂取量が増加に転じたという報道がなされる中、塩分制限の重要性は再認識されています。高血圧患者さんは1日の塩分摂取量を6 g未満にするよう勧告されています。

高血圧の薬物治療は進歩しました。血圧を下げるだけではなく、心血管、脳、腎臓の合併症の発症・進行を抑えることのできる薬もあります。血圧が高くても通常は無症状なので、内服が不規則になりがちですが、規則的な内服をお勧めします。

糖尿病

糖尿病は、膵臓から出る、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きが弱い、または量が少ないなどの原因で、血糖値の調節がうまくできなくなる病気です。高血糖が続くと、糖尿病合併症である神経症、網膜症(眼の病気)、腎症が発症・進行するとともに、脳梗塞、心筋梗塞などの病気を引き起こすリスクが高くなります。

糖尿病治療の基本は食事療法であり、適度の運動も有効です。かたよったダイエットは、危険性もありますので勧められません。バランスのよい食事が大切です。

糖尿病の薬物療法も近年進歩しています。内服薬をうまく使うことによってインスリン注射による治療を回避できる場合も多くなっています。しかし、内服薬にはそれぞれ独特の副作用がありますので、注意しながら使う必要があります。

糖尿病患者さんに心筋梗塞や狭心症が合併した際に注意すべきことは、「痛みが弱い、ないしはない」場合があることです。胸の痛みはなく、息切れだけ感じることもよく経験されます。糖尿病のある方は、冠動脈その他全身の血管の動脈硬化の状態についてきめの細かいフォローアップが必要です。定期的に心血管の検査を受けられることをお勧めします。

高脂血症

高脂血症とは、血液中を流れるコレステロールや中性脂肪などの脂質成分が適正な範囲を超えて上昇した病態のことを言います。食事から取り込んだ脂肪分は腸管から吸収されて、肝臓で再処理を受けたあと、血液を通して全身へ運ばれ、エネルギー源あるいは細胞を造る材料として適切に利用されます。この収支バランスが崩れて血液中に脂質成分が過剰に溜まった状態が高脂血症です。

高脂血症、特に高コレステロール血症を放置すると、動脈壁にコレステロールが沈着し、動脈硬化を引き起こします。

高脂血症治療の基本はダイエットです。最近の加工食品には予想以上の脂質が含まれていますので注意が必要です。ダイエットでは効果のない患者さんはコレステロールや中性脂肪を下げる薬を内服する必要がありますが、筋肉の障害などの副作用について注意が必要です。

高尿酸血症

高尿酸血症とは、血液中の尿酸濃度が上昇した状態であり、痛風の原因となります。痛風とは、足の親指のつけ根などの関節に炎症を起こして、強い痛みを伴う病気です。血液中の尿酸値が高いと、関節に尿酸の結晶がたまることにより、突然強い炎症を起こします。 発作的な痛みの症状がおこるため、痛風発作と呼ばれています。発作が続くと足首や膝の関節までも痛み始め、発作の間隔が次第に短くなり、関節を破壊していきます。30~40代男性での発症が多く、男性に圧倒的に多い病気(女性は1~2%くらいの割合)です。

最近では、高尿酸血症は心血管疾患発症や腎機能悪化の危険因子であることを示すデータが発表されつつあります。痛風発作の抑制のみならず、心血管の合併や腎機能の悪化を防ぐためには尿酸値を低いレベルに保つことが必要です。

尿酸を下げる薬は最近進歩しました。また、降圧薬で尿酸を下げる作用を持つものもあります。薬をうまく使い分けることで、血清尿酸値を目標値である6.0 mg/dl未満に保つことも以前よりは容易になっています。

慢性腎臓病(CKD)

慢性腎臓病とは、慢性的に(3か月以上)腎機能の異常やたんぱく尿が持続する状態です。生活習慣病と密接に関連した病気であるためここに記載します。

慢性腎臓病を放置すると、末期腎不全という状態におちいり、血液透析、腹膜透析や腎移植のような治療を受けなければ生命を維持できなくなる可能性があります。また、そこまで腎機能が悪化しなくても、心筋梗塞、心不全、脳卒中などの発症が増加すると報告されています。微量な尿たんぱくのみでも、心不全の発症リスクは上昇しますので、健康診断などで尿たんぱくを指摘された場合には、定期的なフォローアップと適切な薬物治療が必要です。

上記の生活習慣病に慢性腎臓病が合併した場合には、腎機能の保持を意識した治療が必要です。この点に関するノウハウも当クリニックには十分あります。また、腎性貧血の方に対するエリスロポエチンの定期的注射にも対応可能です。



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